旧教員宿舎を買った話をすると、
たまに聞かれます。
「なぜ、いすみ市だったんですか?」
東京から近いから。
海があるから。
移住者が多いから。
これから伸びると思ったから。
地域再生に向いていると思ったから。
そんな答えをすると、
それっぽいのかもしれません。
でも、
本当の理由はもっと単純です。
面白そうな物件が売りに出ていて、それがたまたま、いすみ市にあったから。
これが、
一番正直な答えです。
いすみ市を選んで、物件を探したわけではない。
LISONO LIFEの一号物件を探していたとき、
最初から、
「千葉県いすみ市でやろう」
と決めていたわけではありません。
いろいろな物件を見ている中で、
500万円の物件を見つけました。
3階建て。
3DKが12戸。
土地は約3,000㎡。
しかも、
隣には森まで付いている。
旧教員宿舎として使われていた建物です。
「なんだ、これは。」
というのが、
最初の印象でした。
普通のアパートとも違う。
戸建でもない。
土地だけでもない。
建物があって、
12部屋あって、
森まである。
いろいろなことができそうでした。
その物件の所在地が、
千葉県いすみ市。
だから、
いすみ市との関係が始まりました。
「いすみって、どこだ?」
正直に言えば、
物件を見るまで、
いすみ市について詳しかったわけではありません。
千葉県の外房。
海がある。
そのくらい。
そこで、
物件について調べるのと同時に、
街についても調べ始めました。
最初に驚いたのが、
東京との距離でした。

いすみ市の中心となる大原駅までは、
東京駅からJR外房線の特急で約70分。
いすみ市も、
東京から約75km圏内、
大原駅から東京まで特急で約70分という立地を、
街の特徴として挙げています。
「田舎に大きな物件を買う」
と聞くと、
東京から車で何時間も走る場所を想像していました。
でも、
思っていたより近い。
東京から1時間ちょっと電車に乗ると、景色がかなり変わる。
これは、
実際に物件を運営する上でも重要でした。
「東京から通える田舎」だった。
私は、
平日は会社員です。
だから、
いすみに住み込んで再生することはできません。
東京で働いて、
週末はいすみへ行く。
必要があれば、
平日にも対応する。
そう考えると、
東京との距離は、
想像以上に重要です。
どれだけ魅力的な物件でも、
片道4時間だったら。
毎週通うのは、
かなり厳しい。
でも、
いすみなら現実的に通える。
結果的に、
「たまたま」だった立地が、
会社員を続けながら再生するという、
LISONO LIFEのやり方と相性が良かったのです。

でも、駅を降りると東京とは全然違う。
ここが、
いすみの面白いところです。
東京から、
約70分。
それなのに、
海があります。
田んぼがあります。
里山があります。
漁港があります。
森があります。
私たちが買った旧教員宿舎も、
大原駅からそれほど離れていません。
そして、
建物から車を少し走らせれば、
海に着きます。
つまり、
「東京から近い」と「ちゃんと田舎」が両立している。
物件を買って通うようになってから、
この距離感の面白さに気づきました。
最初から、地域再生を狙っていたわけではない。
このJOURNALでは、
地域再生。
遊休不動産。
民泊。
DIY賃貸。
RV。
いろいろなことを書いています。
だから、
最初から壮大な地域再生構想があって、
その候補地としていすみ市を選んだように見えるかもしれません。
でも、
順番は逆です。
面白い物件があった。
↓
買った。
↓
いすみへ通うようになった。
↓
街を知った。
↓
「ここ、思っていた以上に面白いのでは?」となった。
これが実際の順番です。
事業計画は、
後からどんどん大きくなりました。
不動産は、建物だけを買うわけではない。
物件を買う前は、
どうしても建物ばかり見ます。
価格。
土地面積。
延床面積。
築年数。
構造。
部屋数。
利回り。
でも、
実際に物件を持ってみると、
その外側が重要になってきます。
誰がここに住むのか。
誰が泊まりに来るのか。
休日に何をするのか。
どこで食事をするのか。
地域にどんな仕事があるのか。
東京から人を呼べるのか。
結局、
不動産の価値は、敷地境界線の中だけでは決まりません。
周りに何があるか。
その街へ行く理由があるか。
そこまで含めて、
不動産なのだと思うようになりました。
そう考えると、いすみは結構面白い。
調べれば調べるほど、
いろいろ出てきました。
海がある。
サーファーがいる。
山と里山がある。
漁港がある。
朝市がある。
イセエビがある。
タコがある。
そして最近では、
天然のトラフグまで獲れる。
さらに、
葛飾北斎につながる話まで出てくる。

そして最後には、
「住みたい田舎」のランキングまで出てきました。
住みたい田舎ランキングについてはまた別途詳しく触れたいと思います。
物件を買う前の私は、
ほとんど知りませんでした。
だから、
いすみ市を選んだ理由を聞かれたら、
これからも、
「たまたまです」
と答えると思います。
ただし、
その後に一言付け加えます。
「でも、買ったあとで調べたら、かなり面白い街でした。」
物件を見つけたことは、
偶然でした。
でも、
ここから何をつくるかは、
偶然ではありません。
きっかけは、旧教員宿舎を購入したことから始まりました。
目的は、この建物に再び人の集まる場所に変え、命を宿すことです。
それを達成するには、この物件だけでなく、いすみ市の魅力を発信して、街全体をより活気づけていく必要もあります。
旧教員宿舎の取り組みは、私やこのブログを読んだ方々が、いすみ市の魅力を再認知する、きっかけとなるでしょう。
次回は、
旧教員宿舎の外へ出ます。
海。
山。
漁港。
食。
実際に調べて分かった、
「いすみで一日過ごす理由」
について書いてみます。

